jerremyのブログ

ーービートルズ大好き人間ーー60年代、70年代ロックの事、落語や漫画の事などをつれづれなるままに

やっと全部見ました映画「GetBack」

いや~長かった。よっぽどコアなファンじゃないと全部を見る忍耐は無いんじゃないでしょうか?
私も暮れの間は忙しくて続けて見る時間が無いので、パート1は細切れで少しずつ見ました。

<映画を見ての感想>
1)はあまり面白くないダラダラしたシーンが続くし、最後の方は精神的に辛くなるし。
好きなシーンは古い曲をヒョイと弾き語りしてみんなで楽しそうにノリノリになるところ。
ダラダラしながらも、ジョンとポールは何かで意気投合すると二人だけで盛り上がってしまいおふざけに走りたがる。二人はツーカーなんですね。
そんな時もジョージが置いてけぼりで不愉快そうな顔のまま。ついに「ビートルズをやめる」と言いだすのが、なんとなくジョージの気持ちがわかって切ない。
でもやはりポールはプロデューサー的な所があるのだなとつくづく感じた。
それと後のソロアルバムに入る曲の多くがすでにできていたのも発見だった。

パート2)の冒頭では、ジョンとポールがあんなに真剣に自分たちの態度を反省し、何とかジョージに戻ってもらうために努力していたのが驚きだった。
ポールはジョンにもジョージにもずいぶん気を遣っていたんだなというのも初めてわかった。子供の時にはわからなかったけどね。(Let it be公開当時私は中学3年くらい)
今となってはポールよ、大変だったねとねぎらってあげたい気持ち。


パート3は一番楽しいパートね。辛い時期が終わって曲も完成に近づき、みんなの顔も少し明るくなって曲に集中するようになった。
特にビリー・プレストンは嬉しそうだね。

印象的なのはリンゴの赤いシャツと紫のスーツ、ジョージの紫のシャツとピンクのスーツ。
ああいうクレイジーな色合わせって日本人には無いセンスだ。ジョンは派手派手な格好をよくするけど、ジョージやリンゴもすごいね。ジョージのサイケなギターも。
ポールが一番地味。リンダが少女っぽくてかわいい。

屋上でやることにこんなにモメてたとは知らなかった。
意外にジョンとリンゴが乗り気で、ポールは全然やりたくない、というか完成度が低いからイヤだと。完璧主義なんだろうね。
ジョージは元々そういうのは嫌いだし。いつまで相談しても拉致があかずグダグダ。それなのに。
結果はあんなにすばらしいルーフトップコンサートになってしまうんだから。やっぱりビートルズってすごい!!
隣のビルの人いいなあ~~~~~っ!!
けっこう年取ったオジさんおばさん達がみんなビートルズを愛してるのがイギリス人だね。まあ、うるさいという人もいたけど。

ビートルズは秩序を守る人達には困りものね、逮捕しちゃったらそれも面白かったでしょうけど。
若いお巡りさんも気の毒に。今はどんなオジさんになっているんだろう?

前の映画Let it beでもこのルーフトップのシーンは大好きで、そんなに悪い映画じゃなかったのに酷評されていたというのが残念。
ポールがこの時「いつでも屋上でやるぞー!」と言ったのに、その後解散してしまった悲しい思い出だった事を思い出した。


追記:
4人の中でポールが一番大人で、世間が見えていたという事なのかな。
ジョンはもうヨーコと自分の世界だけで、世の中の事はどうでもいい芸術家だし、ジョージは他のメンバーのインド哲学に対する浅薄さも不愉快だし、自分の作品を早く作りたがっていた。ビートルズのアルバムではいつもジョージの曲は後回しにされていたし。
リンゴは黙々とドラムを叩き、みんなを支えてなんか疲れちゃったみたいでした。縁の下の力持ちですね。

ポールはあれだけの天才でいながら世俗的な面もかなり持っている人なので、全体をどうするかがどうしても優先的になっていたんでしょうね。アップルレコードの経営的な事も、曲を作るだけじゃなく、ショーをやる事で世の中の要求に応えて行く必要とか。
私が青春時代の幼い心で、ポールを嫌っていたのはそういう世俗的な面だったのだろうと、今は思う。